「ぼくはうみがみたくなりました」をみた

ぼくはうみがみたくなりました」という小説原作の映画をみました。
自閉症について理解してもらうための作品でしょうか。こういうのって、まず自閉症が医学的にどういうものかという知識をもって、それで、自閉症について思ったり考えたりすることのふたつがある。思ったり考えたりするのに正解なんてなくて、どれっくらい自閉症について理解したかなんてわからないよね。ステレオタイプ差別意識から抜け出して、べつのバイアスをかけ直すだけのような気がする。たとえば自閉症について考えて、自閉症はふつうのことなんだ、と考えようが、自閉症のひとには特別に接してあげないと、と考えるのも、なんだか、どちらも違和感が残る。結局は境遇とか当事者意識にこびりつくかたちで立場を落ち着けるだけなんだと思う。
障害者を確率で論じる場面があったのだけれど、これなんかはたいへん非情というか、目の前の人間をたとえ話で切り刻むような話で何を思っていらっしゃるのか理解に苦しんだのだが、きっとたくさんの障害者を扱ってきたからこそ至ったものだと想像した。鈍感なところをつくらないといけないのだろう。どんなくらい障害かどうかなんてふつうのひとによるメトリクスだ。障害のレッテルをはるのはふつうのひとだ。その逆だってありうるけど現実にはそうでない社会において負うべき責任があるなあ。
主人公の女の子がかわいかったです。
映画「ぼくうみ」製作実行委員会
ぼくうみチャンネル-ニコニコチャンネル

ぼくはうみがみたくなりました

ぼくはうみがみたくなりました