高三病

教育ってものを考えるときに気がかりなことがあって、生徒の自意識とか価値観みたいなものをどれだけ尊重すべきなのか、もっともっと言えば、その内容いかんによって尊重具合を差別してもよいものか、や、それは教育の考慮するところではないと言われればそれまでなのですけれど。べつの言葉で言い換えれば、青いとか若いとかっていう揶揄はむやみやたらな切実さに対して向けられるものだが、それはオトナと比べてやっとむやみやたらであると判別できるものであって、ただ、もうほんま切実なんやねん、ということで尊重してあげるべきなのでは、と思います。
いえね、そう一般的な話でもなく、人生いろいろ教師いろいろです。いわゆるデキルヤツっていますよ。実力があって自信があって、や、陰で何を想っているかなど知ったことではありませんが、勢いに乗っている教師は。その一方には、ありとあらゆる心情をシミュレートして最善の方略を場合に応じて遣い分ける慎重なほうに勢いを向ける教師がいて、もう一方には、若々しい心情の機微などないものとして扱い全体の軌道をまるごと捻じ曲げる大胆がいる。どちらが悪いとかではなく、もちろん、どれかしかないというのは恐ろしいけれど、もっと言えば、そのどちらも有能だと思います。
オチがつかない。落ち着かない。