やる気を出す方法はない


やる気が出ないことに対して深く考えても意味はないです

このすばらしい示唆から「やる気を出す方法はない」という洞察を得ました。

この認識は強力です。「やる気を出すにはどうすればよいか?」という問題を、考える価値がない問題であると考えることができるようになる、つまり問題を解消するからです。この認識に立つと、「やる気を出すにはどうすればよいか?」と悩む時間を減らすことができます。

一旦「やる気を出すにはどうすればよいか?」という問題を考えてみましょう。「やる気はやれば出てくる」。典型的な解答例です。やる気を出すためにやることのやる気はどこから出せばいいんですか? 「TODOリストを作りましょう」「まず簡単なタスクからやるんですよ」ふむふむ、なるほど。がんばってやる気を出すためにやるためのやる気を出さないと……。いや、どうしてそんなにまでしてタスクをこなす必要があるんですか? ただ、やりたくないんです。

「やる気はやれば出てくる」とは、「やる気を出す方法はない」を自己啓発的に言い換えたレトリックです。前向きな感じがして、何かを考えるパワーを与えます。これがデメリットです。

このような思索にまったく意味がないかはわかりませんが、大変です。「やる気を出す方法はない」という視座はこのコストを削り取ります。そこに空白が生まれます。この空白が可能性です。

「やる気を出す方法はない」として、じゃあそのうえでどうしたらいいんだろう? そのような自己啓発的ポジティブシンキングは罠です。まずはただその空白を味わったり、無視したりするのがいいでしょう。問題は終了しました。