石原千秋『大学生の論文執筆法』

石原先生、飛ばしすぎですwww ツチケンや野矢先生を連想した。ろんこーーーーーーーー!!!!!
とりあえず文科系の大学生には必読だと思う。僕はソレじゃないから、言える立場じゃないんだけど(笑)
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第一部「秘伝 人生論的論文執筆法」は先入観を裏切られ何度も笑わされた。第二部「線を引くこと──たった一つの方法」は予想通りの重厚さだけれど、いかにもな石原スタイルなので、そういうミーハー的な楽しみ方はできました。でもやっぱきついわ。カルスタの片鱗に当てられた。
この本、かなりオカシイ。第一部と第二部のギャップがでかすぎて狂ってる。僕のなかで、この合間には極太の線が深く刻まれている。石原先生に対する、また文学に対する、現時点における僕の限界を示す線だともいえる。これを取り払い、みずから線を引き直すことはいつできるのだろうか……。という私情。
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  • 週に二コマか三コマ「面白い」授業があったら、学生生活としては十分ペイしているはずだ。一週間を、その授業が中心になるように計画すればいい。(p.17)
  • 具体的な提案は常に抽象的な提案をどこかで裏切る。(p.62)
    • これは痛い……。「考える」ということについて考えるうえで、向き合わざるをえない真理だと思う。とはいえ、僕たちは教育という枠組みのなかで「立派な文章」を植えつけられているのだから、抽象的な批判を嫌うような、この論調そのものにうなづけるひとは多いと思う。それすらに無自覚なのだとしたら、「教育」が完璧に遂行したということだろうな……。
  • 高校生の「文体」はアイデンティティー形成と不可分のものとしてある。(p.67)
    • 自分なりの「文体」、あるいは「発想の癖」(p.66)をすでに身につけている学生の扱いにくさを述べる文脈。この手のことは自分でもよく考えるのだけれど、やはりまともに向き合う(具体的には「レポートを書く」w)にはつらいテーマ。
    • ウェブにおける表現が普及している現代において、この問題はさらに大きくなると思うんだけど。石原先生はその手の視点をあまりもちださないので、これについては自分で考えるしかないな。いや、何を考えればいいんだろう。
  • 「学生よ、夏休みには不良になれ」(p.69)
    • うっせえw このへん、石原先生に対する価値観の違いを自覚できておもしろい。いや、おおむねのところではうなずける意見なんですが。
  • 〔石原先生の著書『漱石と三人の読者』について〕この本自体は「一般読者」を捉え損なって、ハズした。(p.88)
    • ちょwww ぶっちゃけすぎwww じゃあおれが投げたのもしょうがないなwww
  • (p.103)表:「元気な書評」と「ヤボな書評」の比較評価
    • 自虐慎めwww 「体調でも悪かったのか?」www
  • 「フランス装」(p.122)

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  • 原理的には野党は与党の提案事項のすべてに反対するためにある。それ以外に野党の存在理由はない。(p.140)
    • うわーーーーーそういうことかーーーーーーーー。政治における二項対立にはおしなべて違和感を感じていたんだけど、ちょっとだけわかった気がする。もっと勉強しないとな……。
  • 第二部は感想を書くには腰が重いなあ……。
  • 「図」と「地」の逆転という発想はおもしろい。「私」を考えるうえでも鋭い発想。これってゲシュタルト心理学の用語だよね? 現代思想が比喩として用いているってこと? その逆?(ひとりごと
  • あー、やっぱきついわあ。