山名沢湖『委員長お手をどうぞ』(1)、『つぶらら』(1)

ただの学級いいんちょ萌えマンガだと思っていた。見事に! 期待を裏切られた。
なんかひとつひとつのコマがすごく柔らかくて、叙情詩をゆっくりと読んでいるような感覚になる。
池間くんがいいんちょ姫の髪に花を挿すとことかきゅんきゅんした。こんな男子いねえよ(笑)
保健のせんせはこの巻で(ほぼ)唯一登場する「大人」ということで、なかなかおもしろいスタンスにいる。保健いいんちょもかわいい。
風紀いいんちょはちょっとおれに直撃すぎる(笑) 題材自体も非常に興味深い。
図書いいんちょのまゆげとしゃらーん*1がすごい。そしてこんな男子いねえよ(笑)>留五郎。いんちょリボンかわいいよいんちょ。自分の意見をちゃんともってるいんちょにすごく好感がもてる。本読むひとって内気でもひとの意見には惑わされないってイメージがあるんだけど、まあそんな妄想はともかく、やっぱりこういう女の子はいいなあ。そしていんちょの反撃のゆがみ具合に戦慄を覚える。恐ろしい子。この図書委員長はよい図書委員長だ。*2
体育委員長(副)ちっちゃいよ(副)。ツンデレっていうか、ツンにかわいさが内包されている感じがした。ツンかわ。で、やっぱりこんな男子(ry)>体育いんちょ
美化委員長(副)くそわろすw こんな男子いねーーーーーーーーよwww 意味的に矛盾したかたちで話が落ち着くというこの展開は、相容れないふたりがちょっとは歩み寄れたことを象徴している、なんてそれっぽい解釈をしてしまうんだけど、やっぱりそういう点でほほえましいな。
これはすごいわー。ちょっと清水義範『虚構市立不条理中学校』を思い出した。学校空間のオカシイところをえがいて、そのことを考える、っていうのは、いや、なんていうか、学校て不思議なとこ*3。何この日本語。だから、その点で風紀いんちょの話はすごくおもしろかった。
西尾維新が『クビツリハイスクール』でなんか書いてたことにも通じるかもしれない。うろ覚え。学校空間をみるには、自身が学校空間の内部にいらなければならず、かつ学校空間の内部にいる人間は、その外側を経験したことがない、という閉鎖性をもつ。このせいで、オカシサの基準がわけわかんなくなる。もしかしたらスゴク危険なのかもしれないけど、思い出というかたちでしかアプローチできないものだから、なんとなくどうでもよくなってしまう。
うーん、ちょっと妄想が過ぎたな。
あと、マンガ全体を通して、紹介済み、未登場に関わらず、ちょこちょこといろんなキャラが姿をみせて楽しい。読み直したら風紀いんちょがさきのほうに出ていてにこにこした。学校なんだからあたりまえだよな。こういう設定ありきの作品は、キャラの整合性に注目するのも楽しい。いや、「ネギま」の話なんですけど(笑)
で、つぶらら。冒頭の「イエーイ」で打ちのめされた。そう! 気の利いた返事なんてわかんねえよな! あははははは!(ヤケクソである
ナッキーかわいいよナッキー
「バイト代楽しみにしててね」って言われたあとの、通学のバスにおけるつぶらがかわいすぎる。ちょっと言い回しが浮かばんのだけど、こういう視野狭窄によるゆるい恍惚感っていうのはすごくなごむ。その逆にも惹かれるものがあって、「ひとひら」の麦ちゃんとか、いや、話の筋がめちゃくちゃだな……。チラウラ。
なんていうか、これもおもしろいんだけど、つぶらひとりにスポットが当たっているのでごちゃごちゃ書いたりはできないなあ。
桑島由一『南少女青山ブックセンター』(2)の響ちゃんを思い出した。これもお薦め。
山名沢湖さんは『レモネードBOOKS』を読んで、萌え絵ってわけでもないしなんか地味だなあ*4、と思っていたのですが、よく読むとすごく味があるかもしれない。人物をかくってこういうことなのかなあ。いや、でもやっぱこの絵ぇかわいいわ。どんどんすてきになってくる。
あたりまえのことだけれど、やっぱり物語っていうのは自分のきもちをコミットしていかないと引き出せない魅力というのがある。さいきんわかってきた。単なる感情移入ってわけでもないけど、まあ近い。ごく個人的な話だけど、(アニメの)「ハヤテ」や「らき☆すた」ではどうしても得られないであろうものを、「ひとひら」に予感・期待してしまうのはそういうことかなあと思う。「まなびストレート」もそうなんだけど。
あー、ほんと、思ってることをそのまま書いた日記だな(笑) たまには(?)こういうのもいいか。

*1:http://enfant-terrible.g.hatena.ne.jp/keyword/%E3%81%97%E3%82%83%E3%82%89%E3%83%BC%E3%82%93

*2:さっきから「いいんちょう」でタイポしまくるんだが

*3:大学はもっとべつの意味でオカシイのかなあとさいきん思う

*4:ひとによってはどうみても萌え絵(=オタク向けの絵)の範疇かもしれんがw