富とプロジェクト

プロジェクト・マネジメントについて授業で取り組む。目的があり、複数のメンバで、時間や資源の制限があり、一回限りの試みを達成することがプロジェクトらしい。つまり「やりくり術」だと思う。
本当に「一回」であることなど、存在するのだろうか? わたしにとってはじめてのことなら、そう言って差し支えない。「目の前にある問題」である。技術レベルでは資源の再利用などが重視されるはずだが、それは知識や方法であって、マネジメントの扱う本体ではない。ひとの性格や能力にもとづき、ひとを動かすことであると考えるなら、「一回きり」の試みと見出すこともわかる。
制限のなかで工夫することはきもちのいい生産なのだろうか。現実的な側面は認めざるをえない。資源のやりくりは富のこね回しに過ぎないという違和感がある。そこにプロデュースやアイデアの入り込む余地は狭い。要するに、プロジェクトは豊かなのだろうか?