自己満足

さいきん一番楽しいのはアニメをみているとき、と雑談した。欲求とか価値観とか、そういう話をしていた。欲求を、僕の感触として、生理、社会、自己満足の三つに分ける(「自己満足」を「楽しさ」と言い換えればリーナス・トーバルズだ)。自己満足欲求が満足するときは、自覚的に自己を拡張しているときだ。拡張というのは、境界(限界)の外側に触れることだ。拡張は自己以外との接触によって起きうる。自己以外とは、自己と決定的に線引きされる、しかし雲のうえではないもの、そして共感・理解・敬意を注ぎ込める対象、だから僕は決定的な線の向こうに手を伸ばす、それは全力でなければできない。だから僕は自己満足できるアニメを視聴することを「向き合う」と表現する。
僕がアニメと向き合っても社会的な価値は生産されない。社会欲求と自己満足欲求を一致させる仕事に就くことは難しい、とも雑談した。両欲求を一致させやすい職業はその厳しさにかかわらず人気がある。エンターテイナーがその代表だし、有名企業やB2C企業が一般に人気(?)があるのも、両欲求を一致させる想像が簡単だからではないか、と考えた。