マーク式試験

マーク式試験に関して。マーク式試験はヒントの宝庫である。記述でも同じだが、まず題意におけるすべての言葉に注目し、できるものは式化する。言葉とは何か。ここにおいては、メタ言語(数式でない日本語)で記述された意味の一単位である。言葉に注目し(題意を分節化し)、数式すなわち数学という言語に考え代える。これが題意を読むことである。
題意を読んだら、問いをつかむ。題意が示すのは問題であり、「答えと対応した問い」とは別ものである。問題のはたらきは「あるなにかを答えさせる」ことである。「SがMであることを示せ」という問題は、僕に「SがMである」ことを答えさせるためのものだ。なのだが、では、僕は何に対して「SがMである」と答えるのか? ここにみられる関係は、いわば命令と服従である。「SがMである」のはじつは答えではない。問いは別のところにある。それをつかみ取って、それに向かって答える。これが受験数学である(暫定)。
問題は僕に命令する。答えよ、より正確には、「従え」と。問題はろくなものじゃない、なくなればいい、と思う。題意は問題を示す一方、出題者の意図を潜在している。この意図が、問いである。「SがMである」のを示すには、じつは「公式SM」を知る必要がある。受験数学とはこのようなものだ。出題者は問う。「公式SMを知っていますか? ちゃんと扱えますか?」この意図を巧妙に題意に潜り込ませる。一見「問題」が生まれたかのように(ひとは好きこのんで問題を生むものか!)。僕は命令に従うのでなく問いに答える。そのために題意を読み、問題をいなし、問いをつかんで、答えをくりだす。ええ、僕は知っています。このように扱えばよいのです。

  • メモ(数学ⅠA)
    • 正弦定理→外接円の半径
    • 余弦定理、二等分線の性質などを用いるところをみつける。ふたつの図形の共通点(線や角)をみつける。線の集まりはいくつもの図形にみえうる。注目することですべきことがみえる。「こうみればよかったのか」とあとで気づくことは多い。
    • 確率。同時に取り出して並べ直すとき、〈1→2〉と〈2→1〉は等価。時間を超越している!
    • マーク式でわからないときは、解答を通読する。空欄と空欄のあいだを読む。略して空間を読む。