コンセプトとしての工学

情報技術で「感じ」を扱えたらおもしろそうだねっていうのは漠然と思う。いろんな要素技術に還元しうるものだと思うけど、感性工学とかいうそれっぽい言葉もあるみたい。現代社会における感性工学の役割(http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-19-t1033-5.pdf)っていうのにいろいろ書いてあるっぽい。脳科学、素材開発、情報工学、商品の生産・流通、教育、社会学などに渡るみたい。
とくに気になったのが、工学を豊かで安全な社会に活かすために感性に注目して諸科学を融合する、というコンセプトが明確である点。社会背景や価値観の移り変わりに則って、将来を考慮したところに「感性工学」が成立するのだな、と。つまり、感性工学って、研究領域というよりコンセプトに近いと思った。もっというと、これは現代批判そのものにもみえる。
目的があるから「工学」っていうのかもしれない。何を研究するのかじゃなくて、なんのために研究するのかっていうのは、もしかしたらこれからもっと重視されていることかもしれない。なんかのドキュメンタリで「平和学」という言葉を聞いたけど、これももろにコンセプトとしての学問ですね。「環境」という言葉が含まれる学問も、明確な目的意識が感じられる。じゃあ情報学は、というと、わかりませんね(笑)
感性をどう扱うかには興味があるのでもっと勉強したいです。上の文書では価値観のモデル化や対話にもとづいた商品開発なんかに触れられていて、感性をモデル化することっていうのがやはり要点っていうか、なんかいまどきの学問っぽい流行なのかなあと。また個別に考えたいですね。