AKB48を知らない一声優ファンがAKB0048をどうみてきたか(その1)

アニメファンや声優ファンがアニメ「AKB0048」をみない理由は満ちあふれている。だから僕がいまこんなに「AKB0048」を好きになったのは、ものすごいたまたまだ。
第1期ごろにおける僕の「AKB0048」に対する認識を振り返る。
AKB48やAKBグループについてはほとんど知らない。それほどの興味もない。かといって敵視もしていない(ファン活動にお金がかかりそうで大変そうだな、くらい)。しかしちょっと自分にとっては異文化かなといった偏見もある(AKBコミュニティは、たとえば「オタク」よりも「一般人」的、「ネット」よりも「テレビ」的、「ちやほや」よりも「いじられ」的、というイメージがある←これはたぶん偏見だと予想している←しかし確かめようとはしない)。
AKBグループに関する知識として、たとえばAKB0048の襲名メンバーのいくつかの名前やニックネームは聞き覚えがあった。しかし「大島優子」はほとんど聞きなじみがなかった。「たかみな」がリーダー的な存在だと知らなかった。楽曲の名前やメロディについてはごく有名な一部しか聴き覚えがない。「AKB0048」の劇中歌でいうと「渚のCHERRY」や「Pioneer」は聴き覚えがなかった。
AKBグループのシステムついて「総選挙」という言葉は聞いたことがあったが、「選抜」のような概念は理解していなかった気がする。「チーム」の序列や数もよくわからない。「研究生」というクラスの存在もたぶん認識していなかった。「センター」という言葉の認識も、たぶんあんまりなかった。
放送開始の時期やその前後において、「AKB0048」というアニメは、あることは知っていたが興味はなかった。たまにキャプチャ画像が目に入って、変わった絵柄だな、とくらい思っていた。第1話をはじめてみたのは、たぶん第1期の中盤くらいだと思う。きっかけは思い出せない。ヒマだったんだと思う。
第1話の自分の視聴メモには以下のように書かれている。「かわいい。きれい。手の抜きかたがうまい。これはおもしろい。楽しみ方を身につける過程をえがくのはおもしろい。素直なアニメだなあ。反抗すらをも芸能に昇華しているのが美しい。いえす! もっかんさん、もっかんさんじゃないですか。よかった。」つまり印象として「思ったよりもずっとおもしろかった」というところ。
ほかの話数の視聴メモもいくつか載せると、第2話「登場人物の名前が出るオープニング。やばす。かっけええええ。ぜろぜろー! もっかんリボンがー。」、第3話「Pさんなんでテンション上がっちゃったの。どうがんばっても赤さびです(謎)。」、第6話「AKB0048メンバーがこないと物足りない。」とかがある。
「もっかん」というほかのアニメ作品における登場人物である。知っているキャラを連想することで、知らないキャラへの認識を促そうとしているとうかがえる。第3話の視聴メモにあるように、ツバサさんを「Pさん」と記述しており、まだよくキャラを個人として把握できていないようである。第6話の視聴メモから、襲名メンバーおよびそれを演じる声優に対する満足感や期待が大きく、研究生およびそれを演じるAKBグループのメンバーに対する印象はこのときはまだ薄い。
(以下、AKBグループのメンバー名や「AKB0048」の登場人物名の表記スタイルがばらばらだが、自分のあたまのなかで自然に浮かんできた呼び名を使っているだけで、悪意や極端な思い入れはない、はず)
キャラの印象について、ゆうかとそなたの区別があまりつかなった。失礼なことに、絵の具みたいな黄色いべた塗りの髪のほうがゆうかで、きれいな金髪の幼女のほうがそなた、くらいの意識で見分けていた。
声や演技について、カレンちゃん演じる凪沙や秦佐和子さん演じるリンダについては、変な声だなと感じた(僕は演技の上手い下手を判断する自信がないので、演技が下手だなという感想ではなく、変な声だなという感想である)。(「変」といっても、これはきもちいい違和感に転じうる個性だと僕は捉える)。はるきゃんと佐藤すみれの演じる75期生については、AKBグループのメンバーとは意識していなかった。矢神久美の演じるそなたについては、とくにおねぃに再会してからはとても生き生きした演技に感じた。
昔の自分のツイート(ぴをふし(@kiwofusi)/「akb0048」の検索結果/Page 2 - Twilog)を参照すると、2012年11月04日に@amuhima AKB0048みましょう。と知り合いに「AKB0048」を勧めている。また2012年12月11日に声優ファン層のAKB0048への拒否感が想像どおりすぎて悲しい。> [ゲスト:大亀あすか]阿部敦の声優百貨店 http://t.co/zLrDMHdg #nicoch361 #seiyu100とツイートしている。これはとあるニコ生の番組でそのころのアニメを振り返る場面になり、運営スタッフが「AKB0048」の名前を出したところ、視聴者から否定的・無関心なコメントが寄せられたことの感想である。第1期の時期のツイートはこの二つくらいで、それほど情報発信の欲はなかったようだ。
第1期のころについてはこんな感じ。まとめると、AKBグループにもAKB0048にも知識や興味はなかったが、ひまだったのでみてみると意外とおもしろかった。しかし「のなめん」に対する理解や興味はそれほどない。また、「AKB0048」はアニメファンからもAKBファンからも嫌われる宿命を背負った作品なのだなと受け入れた。
第1期のころは「みんな(アニメファンも)みればいいのに」くらいだったのに、第2期にかけて「AKB0048」に対する思い入れや「のなめん」に対する興味が大きくなっていった。
続き:AKB48を知らない一声優ファンがAKB0048をどうみてきたか(その2)



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