よくわからない

哲学、脳を揺さぶる オートポイエーシスの練習問題

哲学、脳を揺さぶる オートポイエーシスの練習問題

テーマのわりには「わかりやすい」部類の本だろうとは思うけれど、「わかりにくい」と感じる本だった。自分なりの理解の仕方として、知のシステムはつじつまを合わせるセンスがすごいので、古いつじつまは捨ててどんどん新しいつじつま合わせをやっていこう、というふうになる。でもこの認識が僕には「古いつじつま」であって、真剣にこの本に向き合おうという気合いが僕には足りない。
この本のレクチャーは、腰を据えて取り組もうというのではなく、ふとひまなときにでもやってみくれ、と勧められている。古いつじつまを捨てることは、気を抜いたついでに成功するのかもしれない。
レクチャーをメモ的に抽出してみる(他人に向けた「まとめ」ではない)。こんな整理は古いつじつまの罠であると思いつつも、ふとした一歩をみちびく標識にして忘れるならば本意かもしれない。気を抜いていればそうなるものかもしれない。

  • 語彙を攪乱する。使い慣れた名前は根拠感を失う。恣意の名前を捨てることで根拠感を再探検する。
  • 問いの広がりを感じる。よい問いと悪い問いがある。問いを殺す問いや問いを殺す答えは悪い。悪いものは悪い。
  • 遠近感を失う。小さいものを大きなもののつもりでみることは間違っている。とかいって、500円玉やタバコ箱に頼るさまに知性を感じない。
  • 強度と測度。わかりやすかった。

よくわからない。もうやめる。
世間の親切に「わかりやすくする」試みがある。効果はひとによって違う。あるひとは「わかりやすく数式にする」。