読書

緒花がどれだけ僕よりも賢いか(「花咲くいろは」第6話感想)

「花咲くいろは」第6話の内容を前提に、感想を書きます。第6話はニコニコ動画で5月21日ごろまで無料配信されています。僕はこのシーンで衝撃を受けました。女将さんの仲居服を使うという緒花の挑戦は間違いなく成功だったと思います。これらの仲居服は流行の…

アジャイルの未来(『はじめよう Ruby on Rails』を読んで)

『はじめよう Ruby on Rails』という本を読む。Webアプリケーションのフレームワークは実際に使ったことがない。慣れるまでがたいへんそう。しかし、CGIなどでWebアプリを書いて無駄や面倒を実感しているひとほどすぐに慣れそうだ。 この本はRailsを用いたア…

わかりやすさより大事なこと(木村浩『情報デザイン入門』)

木村浩『情報デザイン入門』 情報デザイン入門 (ちくま新書)作者: 木村浩出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2002/10メディア: 新書 クリック: 5回この商品を含むブログ (10件) を見る前半ではメディアの歴史をわかりやすく解説しています。技術的な背景を踏…

アレグザンダーの教えてくれた勇気

江渡浩一郎さんの『パターン、Wiki、XP』を読み終わりました。『クリストファー・アレグザンダー』を読んでアレグザンダーに関する予備知識があったせいでしょうか、うおー、すげー!と興奮するほどではありませんでした。しかしアレグザンダーの思想がWiki…

きをふしの100作

われりこさんのまね。 魔王14歳の100作 - 魔王14歳の幸福な電波 自己紹介です。順番はなんらかの意識をしましたが、おすすめ順というわけでもありません。すてきな作品をもっとみつけて更新したいなあ。 ゲーム 『空の上のおもちゃ』半端マニアソフト『車輪…

経済学はインセンティブとリスクと因果関係の学問

以下の二冊を簡単にまとめます。経済学の目的意識と統計学のパワーを感じ取ることができました。経済学的思考のセンス―お金がない人を助けるには (中公新書)作者: 大竹文雄出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2005/12/01メディア: 新書購入: 14人 クリッ…

読んだ

高橋しん『花と奥たん』第1巻 花と奥たん 1 (ビッグコミックススペシャル)作者: 高橋しん出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/04/30メディア: コミック購入: 4人 クリック: 41回この商品を含むブログ (89件) を見るおもしろかった。 泉和良『ヘドロ宇宙モデ…

山形浩生『新教養主義宣言』

プロローグとその次の「情報処理で世界は変わるか?」が抜群におもしろいです。正直、この二つさえ読めればこの本は十分だと思いました。あとはだいたいhttp://cruel.org/で読めます。新教養主義宣言 (河出文庫)作者: 山形浩生出版社/メーカー: 河出書房新社…

岡本真『これからホームページをつくる研究者のために』

ARGの岡本真さん(@arg)の著書。本書で紹介されたサイトのリンク集が公開されています。サポートブログにも感想がたくさん寄せられています(一覧)。これからホームページをつくる研究者のために―ウェブから学術情報を発信する実践ガイド (ACADEMIC RESOURCE…

読んだ

てんけてきてきなノイズ記事。 とだ勝之『ホームセンターてんこ』第2巻 かわいいいいいいいいいいいいいい!ホームセンターてんこ(2) (KCデラックス)作者: とだ勝之出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/12/17メディア: コミック購入: 16人 クリック: 126回…

読んだ

とだ勝之『ホームセンターてんこ』第1巻 女の子がかわいい! 作風が『Mr.釣りどれん』とまったく同じでうれしかった。ホームセンターてんこ(1) (KCデラックス)作者: とだ勝之出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/07/17メディア: コミック購入: 22人 クリッ…

知識を創出するための科学/組織の役割を自己実現に引きつける

おひさ。 北陸先端大の知識科学研究科による編著『ナレッジサイエンス』をちょっと読む。ちなみに北陸先端大の説明会*1に参加したら無料で郵送していただいた。うれしい。あ、献本だ(笑) 出典は本書に基づいて記載し、適宜Web版へのリンクを張りました。リ…

心の科学における「内観」に関する下調べ

考えたいこと 心の科学を展開するうえで、自分のきもちや考えについてじっくり考えること(内観)は不可欠だと思う。それは、じっくり考えることについて解明する方法にはじっくり考えるプロセスが不可欠であるという直観と、ひとをたくさん集めなきゃいけな…

特集とインタビューは雑誌の武器

人工知能学会誌の1月号を読んだ(目次はまだリンク先に載ってない)。ベテランから学生までAI研究に関するさまざまな抱負が特集されている。人工知能の可能性を高らかに語るものもあれば、専門的な研究の紹介もあって色とりどりでおもしろい。ほかの学会誌で…

語彙と思考

サイモン『システムの科学』をすこし読む(第2版を読んでいたが、第3版も出ている→asin:489362167X)。 ちゃんと読んでいないのだが、企業の最適化において古典的な理論は通用せず、最大化過程を用いるか否かは問題にしなくてよいので、進化論的主張が最適化…

test-driven reading

『Head First Java』(asin:4873112796)をちょっと読む。オブジェクト指向などのテクニックがなぜ必要かスムーズに理解できてる。たとえば配列からArrayListへの謎解きのような導入が見事。 知識を整理するとストーリは省かれる。しかし知識の価値を知るに…

人工知能学会『知性の創発と起源』(知の科学シリーズ第1巻)

知の科学的な理解に関する論文集。人工知能学会誌の特集がもとになっているみたい。構成やその案内に気が遣われていて、おもしろい仕上がりになっている。創発という概念やシステム論そのものについては詳しく書かれてない。あえてそういったものを柔軟に捉…

「読めていない」と気づかされる10の質問

文献紹介のゼミを通して学んだことをまとめる。 文献そのものを調べる 「これはどんな本ですか?」 「著者はどんなひとですか?」 資料として本の一部を配布するときには、何の本かわかるようにする。書き込んでからコピーするか、奥付を添付する。論文なら…

『サーバ/インフラを支える技術』

[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ?スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)作者: 安井真伸,横川和哉,ひろせまさあき,伊藤直也,田中慎司,勝見祐己出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2008/08/07メディア: 単…

みん意、あと科学と集合知

話し合いクソくらえ!ですね、わかります。「みんなの意見」は案外正しい作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/01/31メディア: 単行本購入: 13人 クリック: 216回この商品を含むブログ (264件) を見る 集合知を…

技術的に高度な情報システムはマネジメントに必要か

湯浦克彦『ITガバナンスの構造』 第1章では信頼される企業にするために重要な法律やフレームワークについて書いてある。第2章では企業にとってITがどのような価値をもつかを述べている。3,4章はシステムの設計など。むずいのでパスした。 経営に興味があるな…

なぜ「アルゴリズム」と「データ構造」なのか

『プログラミングワンダーランドへ,いらっしゃい』 プログラミングワンダーランドへ,いらっしゃい (Standard Technology Books)作者: 米山学出版社/メーカー: 翔泳社発売日: 2004/03/19メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (2件) を見るプ…

暮沢剛巳『現代アートナナメ読み』

金沢に行きたくなった。現代アートナナメ読み 今日から使える入門書

山口裕美『現代アート入門の入門』

てきとうに読んだので現代アートが結局なんのかはわからなかった。 うしろのほうに日本人の作品がいくつか紹介されていておもしろいです。 機関のマネジメント マーケットを無視したコレクション、若いアーティストを支援する仕組みの欠如、またNPOギャラリ…

わたあめ会 第8回:すでに起こった未来、起業家精神

ドラッカー『チェンジ・リーダーの条件』、part5の1-2章をやりました。 キーワードは「すでに起こった未来」の予測。すでに起こった未来とは「経済や社会の断絶の発生と、そのもたらす影響との間の時間的な差を発見し、利用すること」(p.196)、あるいは変化…

ドラッカー『プロフェッショナルの条件』

知識と労働の関わりがどのように変わったかを述べ、生産性を高める方法として自己管理の重要性を説いている。時間を管理するうえで、記憶に頼らず記録によって客観的に振り返ることが重要だというのは身にしみる。科学や技能から知識を引き出して産業に応用…

わたあめ会 第3回:事業の定義

id:uesimaが書いているのでそっちを読めばよい。 従来のマネジメント手法がまとめられておりうひゃーと思った。 第3回わたあめ勉強会 - ゆとり帝国の逆襲 Web企業の企業資産ってどうやって分析するんだろうと謎に思った。現実にある資産とは違ってデータベー…

西垣通『AI――人工知能のコンセプト』

人工知能というのれんをくぐったらそこは哲学だった。 20年前に書かれた本だが、コンピュータの歴史や背景などを概観するうえで非常に見通しがいい。人工知能の歴史はコンピュータの歴史であり、コンピュータの歴史は社会と哲学の歴史であるなどと思ってしま…

溝口理一郎『オントロジー工学』

第1部はオントロジーの概要と、オントロジー開発の言語やツールの紹介。第2部は哲学的・基礎的な考察と応用。第2部がそうとうキマっており、読んでられるかってことで笑うなどした。オントロジー工学 (知の科学)作者: 溝口理一郎,人工知能学会出版社/メーカ…

わたあめ会 第2回

ドラッカー『チェンジ・リーダーの条件』part2の第1-2章を読みました。わたあめ会はいま三人でやっていますが、お一人はきょう都合がつかなかったのでid:uesimaと二人でやりました。 当日から準備をはじめるというアホっぷりで不十分な資料になってしまった…