情報学

知識を創出するための科学/組織の役割を自己実現に引きつける

おひさ。 北陸先端大の知識科学研究科による編著『ナレッジサイエンス』をちょっと読む。ちなみに北陸先端大の説明会*1に参加したら無料で郵送していただいた。うれしい。あ、献本だ(笑) 出典は本書に基づいて記載し、適宜Web版へのリンクを張りました。リ…

DEIM2009:研究の潮流が研究者の歩みをつくる

3月8日〜10日に開催されたDEIM 2009 - 第1回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラムに参加しました。疲れたので初日のみ……。NLP2009よりもわくわくする発表が少なかった。興味を思い直すきっかけになりました。 学問の説明責任 発表について、これ…

NLP2009:情報の信頼性を判断する研究が熱い!

3月2日〜5日の言語処理学会第15回年次大会(NLP2009)に参加してきました。じつは言語処理にはそれほど興味がなかったのですが、おもしろい研究にたくさん出会えました。 関根先生のチュートリアル講演「自然言語処理のための知識獲得」、西垣先生の招待講演「…

WiNF2008の発表をちょっとだけ見てきた

25,26日に情報学ワークショップ WiNF2008がありまして、26日の午後だけ発表を見にいきました。知り合いの先輩の発表を見て、そのあと豊橋技大の学生さんの発表「日本語語彙大系と日本語Wikipedia からの汎用オントロジーの自動構築手法」と名古屋大の学生さ…

技術的に高度な情報システムはマネジメントに必要か

湯浦克彦『ITガバナンスの構造』 第1章では信頼される企業にするために重要な法律やフレームワークについて書いてある。第2章では企業にとってITがどのような価値をもつかを述べている。3,4章はシステムの設計など。むずいのでパスした。 経営に興味があるな…

ものごとを理解するための学問ッテユーカ

社会科学の手法として特徴とか性格みたいなもの?をもったエージェントをいくつか用意してエージェント間の相互作用をコンピュータでシミュレーションして結果を分析して、なんか相互作用のプロセスを理解したり、厳密で複雑なシミュレーションをおこなう手…

何かを知るためにプログラミングする

プログラミングというか、知識を現実の問題に適用する過程。プログラミングをしていくうちに、ぼんやりとした知識に実感がともなう。しかし授業でもだらだらとグループワークしているので、そのときに気づいておけ。単に好奇心の問題、またはひとりで取り組…

リジェクト!リジェクト!リジェクト!

月並みですが、よい刺激になりました。キャンプ中の成果そのものは微妙でしたが、夏休み中盤の意欲を保てた(てる)という点でとても実りがありました。 プログラミングは授業でやったくらいで興味をもちはじめたのは最近ですが、みなさんをみていて、得意な…

プロジェクトマネジメントの標準、現場、あるいはアジャイル

プロジェクトマネジメントについての授業がある。 講義メインの授業ではPMBOKにもとづいてプロジェクト計画の真似事をしている。 Webアプリ作成の演習ではある企業の情報提供をもとにプロジェクトを進める。 それぞれの授業で、プロジェクトとは何か、どのよ…

西垣通『AI――人工知能のコンセプト』

人工知能というのれんをくぐったらそこは哲学だった。 20年前に書かれた本だが、コンピュータの歴史や背景などを概観するうえで非常に見通しがいい。人工知能の歴史はコンピュータの歴史であり、コンピュータの歴史は社会と哲学の歴史であるなどと思ってしま…

溝口理一郎『オントロジー工学』

第1部はオントロジーの概要と、オントロジー開発の言語やツールの紹介。第2部は哲学的・基礎的な考察と応用。第2部がそうとうキマっており、読んでられるかってことで笑うなどした。オントロジー工学 (知の科学)作者: 溝口理一郎,人工知能学会出版社/メーカ…

ガバナンス論演習:Googleと標準化

ガバナンス論演習という授業で発表しました。 資料:http://docs.google.com/Presentation?id=dhhjdvch_13fcqnd8hp ウェブとか情報技術についてしゃべろうというてきとうな方向性から、ガバナンスというと標準化かなあ、とか、Googleをもちだすとおもしろい…

Java言語とJavaプラットフォーム

Javaといったとき、ふつうはプログラミング言語としてのJavaを思い浮かべる。 べつにJava言語じゃなくてもJava環境(?)でプログラミングできると知ったときはエーっと思った。Javaは開発と実行の環境、プラットフォームを表す言葉でもある。 Java言語の愚…

意味は要素の属性と属性値の構造

コンピュータにとって、意味とは属性と属性値であるか。それだけではないが、重要だと思う。 属性は要素に対する。要素は内容をもつ。 文書の冒頭に大きな文字で書かれたものは、要素であり属性をもち内容を表している。 ↑これとこれは同じもんか?→要素Aは…

ログ

ログってなんだろうなあ。 航海日誌。議事録。伝記。社歴。経歴。入退場時刻。出欠。 なんとなく文化的に受け継がれているものはログではない。変化がない。たとえ変化を含んでも、差分の可視化がなければログといえないと思う。校歌。口承文学。おふくろの…

いま勉強していること

いま大学の授業で勉強していることをおおまかにまとめてみる。 勉強していないこと 情報工学の基礎は勉強していません。OSや言語理論や論理回路などはさっぱりです。 情報技術 Javaでサーバサイドアプリケーションを構築する授業がある。そのためにJavaの文…

富とプロジェクト

プロジェクト・マネジメントについて授業で取り組む。目的があり、複数のメンバで、時間や資源の制限があり、一回限りの試みを達成することがプロジェクトらしい。つまり「やりくり術」だと思う。 本当に「一回」であることなど、存在するのだろうか? わた…

美崎薫『デジタルカメラ2.0』

デジカメの歴史を追っていき、さらにデジカメの機能や周辺機器の発展からデジカメの可能性を探っていく本。カメラってなんだ、写真ってなんだ、という根本的な疑問を投げかけてくる。「画像を検索する」ってどういうことだろう。デジタルカメラ2.0作者: 美崎…

図書館とかセマンティックウェブとかオントロジー

いろいろひきこもっているあいだにイベントとかがあったみたいで、そのうちこういうのも見にいきたい。 第17回セマンティックウェブとオントロジー研究会 セマンティックWebコンファレンス2008 2008年日本図書館情報学会春季研究集会 資料なども充実している…

興味って水のなかの水みたいね

春休みは本やネットで遊んだり勉強したりしたかったので、とくに外出していない。興味のあったディジタル図書館ワークショップやデジタル・ドキュメント研究会にも行かなかった。熱いレポを読んで、見にいってもよかったかな、と。 「L-1グランプリ2008 未来…

高田高史『図書館が教えてくれた発想法』

図書館でバイトをはじめた彩乃ちゃんが職員さんの10分講義を受けたりして、調べ物を身につけていく、すてきなラノベです。id:kunimiya:20080212:p1KU。図書館が教えてくれた発想法作者: 高田高史出版社/メーカー: 柏書房発売日: 2007/12/01メディア: 単行…

XMLデータベースとコンテンツ

ふとXMLデータベースが気になったので以下の連載を通読してみた。 @IT:連載記事 「XMLデータベース開発方法論」前半の3回でなぜXMLデータベースが必要になるかをリレーショナルデータベース(定型)やAWK(不定型)との比較で説明し、後半の3回でXMLデータ…

『ソフトウェア開発のすべて』

とある授業の再試験があったのでテス勉していました。教科書は『ソフトウェア開発のすべて』という入門書なんだけど、とても読みやすいのでパソコンとか興味あるひとはさらっと読んでみたらいいんじゃないでしょうか。 読んでみて思ったのは、オブジェクト指…

コンセプトとしての工学

情報技術で「感じ」を扱えたらおもしろそうだねっていうのは漠然と思う。いろんな要素技術に還元しうるものだと思うけど、感性工学とかいうそれっぽい言葉もあるみたい。現代社会における感性工学の役割(http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-19-t…

ことばのおくりものを。

何かを得るにはひとからもらうしかない。ひとからもらったものはべつにひとにお返しする。ことばはそれ自体が価値なので、ことばにはことばでお返しするしかない。ほしいなら、与えないといけない。だから……。なんとなくひとつひとつのことはわかる。ぼんや…

モデルとかモデリングとか

モデリングとは何か? 業務レベルと考えると下流工程を明確化するためのもの。協調作業が前提。必ずしも合理的ではない。 現代の経済学は社会をモデル化する学問だ、というような文章を読んだ覚えがある。社会科学でもモデルという概念は重要だと思う。それ…

秘書としてのブロガー

忙しい偉いひとが秘書に本を読ませレポートを書かせたりするらしい。情報は効率のいいかたちで存在するわけではない、ひとの脳みそを通すことで利益を産むことができる、ひとりの人間にできることは限られている、だからこそ僕はだれかに何かを与えることが…

情報技術と基礎

大学で何を学ぶか。それは社会でも職場でもないところで社会や職場との関わりを考えることだと思う。情報技術は仕事に利用されているだけになおさらだ。かといって仕事に利用されることが情報技術の本質とは思えない。 何を学ぶかは、どのように学ぶかと切り…